MEMO9  ダイヤモンド美濃VS厚み  (2003年記)

ダイヤモンド美濃VS厚み

朝日アマ名人戦、▲某強豪氏VS△滝源太氏戦より。 上図以下、定跡では△6四歩(△1四歩)▲3七桂△2二飛▲5五歩と進みますが、 ここでは力戦に持ち込む手順を紹介します。

上図以下の指し手
        △5三銀
▲3七銀  △4二飛
▲4八飛  △6四銀
▲6八金上 △6五銀
▲7七金  △7四銀
▲6六歩  △6四歩
▲6七金寄 △6三銀引 (下図)

三間飛車特有の△5三銀(四間飛車では飛車が邪魔して4二→5三と銀が進めない)。 対して居飛車側は、薄くなった角頭を目標に▲3七銀と上がりましたが、スイっと△4二飛。 ▲2六銀には△4五歩と強く角交換を目指す狙いでしょうか。 以下先手の▲4八飛の妥協に対し、玉頭銀へ。そして相手の陣形を崩してから銀を引いてダイヤモンド美濃へ。

手厚い陣形の居飛車陣に対し、振り飛車陣は玉を固めすぎで金銀が偏りすぎのきらいがありますが、 ここからいかに捌くかの力量次第といえそうです。 個人的にはあまり自信ありませんが、試してみる価値はあるでしょう。

(参照サイト:日本アマチュア将棋連盟

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MEMO10  VS急戦・定跡外し  (2003年記)

VS急戦・定跡外し

▲某六段VS△o.kantaro七段戦より。先手居飛車急戦VS後手三間飛車の戦い。 上図は定跡型に見えますが、振り飛車側は7一銀・2二飛型でなくてはなりません。 上図のように7二銀・3二飛型の場合「居飛車側良し」が定説で、例えば「羽生の頭脳」第3巻には、 上図以下△4五同歩▲2四歩△同歩▲3三角成△同銀▲4五桂△4四銀▲2四飛で居飛車側良しと書かれています。 しかし実戦的にはいろいろと手段があるもので、「強いほうが勝つ」まあまあの局面といえそうです。

上図以下の指し手
        △3五歩
▲4四歩  △3六歩
▲4五桂  △1五角
▲3八歩  △3五飛
▲4三歩成 △同 銀
▲1一角成 △4五飛
▲5九金寄 △3三角 (下図)

薄い桂頭を狙って△3五歩。対居飛車急戦で頻出する三間飛車側のカウンターです。 最後の△3三角のぶつけが味よく、難しい局面といえるでしょう。 華麗な捌きをしている分、精神的には振り飛車側良しでしょう(笑)。

実戦は、下図以下▲2一馬△9九角成▲8八銀△9八馬▲2二馬△4四香と進みましたが、 ▲2二馬のところで▲9九香だと相当難しい、というより振り飛車悪いかもしれませんが、 終盤勝負といえる範囲内です。実戦の結果は振り飛車側圧勝。

六段クラスとはいえ30秒将棋なので、居飛車側が最善を尽くしていないことが大いに考えられます。 しかし逆に考えれば強い居飛車党でも勝ちきれないほどの微差なのだから、 頭の固い定跡党の読みを外す意味で7二銀・3二飛型にしてみる価値はあるでしょう。

(参照サイト:将棋倶楽部24

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MEMO11  VS超急戦・変化の変化 (2)  (2003年記)

VS超急戦・変化の変化 1/2

VS超急戦・変化の変化 1/2

▲monkey22 六段VS△某六段戦より。後手三間飛車に対する居飛車の超急戦型。 後手の布陣は、△8二玉の代わりに△9四歩が入っているコーヤン流です。 上図の▲4五桂は悪手で、▲3三角成△同銀を入れてから▲4五桂とせねばなりませんでした (MEMO1参照)。しかしここから後手も間違えます。

上図以下の指し手
        △8八角成
▲同 銀  △3三桂
▲同桂成  △同 飛
▲2四飛  △2三歩
▲2五飛  △3五歩
▲6六角  (下図)

△3三桂は筋なのですが、先に△4六角と打っておかねばなりませんでした (先ほどと同様、MEMO1参照)。本譜は桂交換の後▲2四飛と走られ、 最後の▲6六角が相当厳しく、形勢逆転模様です。 続きは次項へ。

2004年10月追記:
このひとくちメモを書いた当時(2003年前半)は気付きませんでしたが、 MEMO1の局面と違い、本局面は「7二玉・9四歩型」(一般に「コーヤン流」と呼ばれる対急戦布陣。詳しくは 「コーヤン流三間飛車の極意 急戦編」 参照)となっています。

実は、2004年前半に発売された 「振り飛車破り 超急戦ガイド」 では、この「7二玉・9四歩型」に対しては▲3三角成△同銀を入れずに単に▲4五桂とするのが好手で居飛車良し、 とされています。これが正しいとすると、居飛車側は手順前後していないことになります。

VS超急戦・変化の変化 2/2

VS超急戦・変化の変化 2/2

▲monkey22 六段VS△某六段戦より。前項の続き。 先手に簡単に飛車を成られないよう、後手は必死に抵抗しますが・・・

上図以下の指し手
        △3四角
▲3五飛  △4四歩
▲同 角  △4三金
▲3三角成 △同 銀
▲3四飛  △同 銀
▲4四歩  △4二金
▲3一飛  (下図)

下図となっては、後手は左辺の金銀がバラバラなのでむしろ居飛車側のほうが玉が堅く、 飛車を先に打ち込んでいる分、かなり居飛車良しでしょう。結果も先手圧勝。

定跡のうろ覚えは禁物ですが、定跡の変化のうろ覚えも禁物です。

(参照サイト:将棋倶楽部24

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MEMO12  VS手損亜急戦 (2)  (2003年記)

VS手損亜急戦 1/2

VS手損亜急戦 1/2

▲私 VS △女流育成会の方 戦より。とある大会で、女流育成会の方(2003年当時。現在はプロ女流棋士)と対戦する機会に恵まれました。 先手三間飛車VS後手居飛車急戦の戦い。「ななめ棒銀」風の駒組みをされてむかえた上図。 先手番、しかも三間飛車なので、四間飛車の急戦定跡に比べこちらの手がだいぶ進むなぁと考えていました。

上図以下の指し手
▲3六歩  △6四歩
▲2六歩  △7三銀
▲6七銀  △6二銀右?!
▲9八香  △6五歩
▲5五歩? △同 角
▲4七金  △2二角 (下図)

▲2六歩のところでは普通▲4七金なのでしょうが、常識に縛られない大山流を意識してみました (笑。しかしこの手を終盤活かしました)。△7三銀と上がられ、棒銀かなと▲6七銀と備えたところ、 なんと△6二銀右?!と手損をしてきました。感想戦でうかがったところ、 「▲6七銀と上がらせて6筋から攻めたかった」とのこと。

見たことのないことをされ動揺し、以下こちらの指し手が乱れます。▲5五歩は謎。 △同角と取られ、手順に4六の歩取りを見せられ、仕方のない▲4七金に冷静に△2二角。 普通に一歩損をしてしまいました。▲5五歩のところ、▲6八飛くらいでおそらく十分なんですかね。

居飛車側の指し手としてこういう手損戦法もあるぞ、 ということを頭の片隅に意識しておくとよいかもしれません。動揺して指し手を乱しては駄目(笑)。 続きは次項へ。

VS手損亜急戦 2/2

VS手損亜急戦 2/2

▲私 VS △女流育成会の方 戦より。前項の続き。すったもんだの末(参考棋譜参照)むかえた終盤戦。 上図は後手が△3五歩と歩を取った局面。おそらくこの手はいい手ではないでしょう。 こちらの攻めが加速してしまいました。

上図以下の指し手
▲3三歩  △同 桂
▲3四歩  △3六桂
▲2七玉! △5一金
▲3三歩成 △同 金
▲4五桂  △4四銀
▲5四飛! △6一金
▲3三桂成  (下図)

▲3三歩が当然ながら厳しいたたき。3筋の歩が切れたためにできた手です。 序盤の▲2六歩の効果で、△2五桂を防ぎつつ、△3六桂に対して▲2七玉と立つことができました。 玉が広いため、先手玉は寄せにくい形になっています。美濃囲いの優秀性をこのとき実感しました。

そして決め手の▲5四飛。単に▲3三桂成と清算せず含みを残しておいたほうが、指し手の選択肢が広がり、 相手は読みにくくなるという効果もあります。 下図以下、△同玉▲3四歩で後手投了。王手竜の筋があるので先手必勝です。 というわけで運良く勝たせていただきました。

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