3.ハイヤーセルフとの関係


 アクシオトーナル・ラインへの接続に関する相関事項として「自分自身のハイヤー・セルフとつながる」ということの必要性が述べられています。このことについては9節〜14節で解るのですが、その前に文中の用語についての確認です。


Word
単語の用法−「進化」と「変異」について

 誤解しやすい単語に「進化Evolution」と「変異Mutation,Transmutation」があります。『エノクの鍵』を全体を通して見ると「進化」と「変異」いう単語を使い分けているのがわかりますが、特に3-1-7章においては鮮明になっているように思います。「進化」という単語は一部例外を除き、人類の霊的な発展を表現する文脈で使用されています。肉体の場合は「肉体の」あるいは「物理的な」という形容詞を付けて使われます(Ex.mechanisms controlling physical evolution 15節)。それに対して「変異」は肉の衣としての身体について限定して使われます(Ex.mechanisms controlling new mutations 58節)。
 また、霊性と肉の衣の両方を含む場合は「進化」としています。


スピリチュアルな用語の統一について

 スピリチュアルな用語が多数出てきます。あまり詳しい説明はしません。というかできません。ただ、複数の名称があって同一のことを指している場合には統一したいと思います。スピリチュアルリーダーと呼ばれている方はぜひスピリチュアル用語の概念および用法のガイドラインを作って欲しいと思います。ここでは当面、『エノクの鍵』を読む上で必要なことだけ随時説明します。


ハイヤーセルフ(Higher-Self

「高次の自我」、「大いなる自己」、「完全な霊性としての自己」、「全き自身」、「本来の自己」など様々な云われ方をします。意味としては、だれにも存在する高いレベルにある自分自身であり、自分を良い方向に導き、インスピレーションや気づきをもたらし、また神聖なものに目を向けさせてくれる存在のことです。人はこの世に生まれる際に自分に負荷(知能、学習能力、コミュニケーション能力、身体能力、容姿、気質、情緒等多かれ少なかれだれもが抱える肉体的・精神的なハンデであり、それが現世における学びの課題ともつながっています)をかけて生まれるのですが、これは負荷の全くない状態の純粋なスピリットとしての自分を意味します。
『エノクの鍵』においては「オーバーセルフOver-Self」と表現されます。同じ意味だと思いますので「ハイヤー・セルフ」と表記します。

以上を踏まえて見てゆくことにします。


Sketch
――ハイヤー・セルフによって行われた「高度な進化のプログラミング」や直接のプログラミングがなかったならば、人の生物学的システムはそのシステムが壊れたときに磁気フィールドの氾濫に舞い戻ってしまうことでしょう。人類がハイヤー・セルフによって直接プログラムされるようになったとき、人類は三次元の意識内(そこでは目に見えるものは「見せかけの現実」であるのですが)で振り回される生化学的な奴隷ではなくなります。この場合の身体というのは磁区の格子といえます。ハイヤー・セルフは「自分自身についての青写真」というものを最初に描いているのですが、この格子はその青写真と身体のあいだを行き来することになります。この磁区と磁区、磁区とハイヤー・セルフを結びつけるのがアクシオトーナル・ラインです。
 アクシオトーナル・ラインはハイヤー・セルフと独立して存在することができます。しかし、アクシオトーナル・ラインが高度な進化の機能を制御するにはやはり、ハイヤー・セルフが必要です。制御が必要な理由は、アクシオトーナル・グリッドの構造が様々な「進化の序列」の中を通っているからです。そしてその進化の序列というのは機能の色々な規模に応じ、同じ局所的な生命空間の中で、全てに参加し、全てにおいて働いています。――


補説
 ここで言及されている「ハイヤー・セルフとつながることの必要性」について一言で云うとすれば「進化のプロセスを順序立てて通っていくため」ということになりますが、もう少し具体的にまとめると、人の魂が現在、比較的未熟な状態で存在し、その魂の進化のためにアクシオトーナル・ラインはあるのだが、霊的な進化の過程を順序立てて通っていくためには、アクシオトーナル・ラインと人の魂があるだけではだめで、進化のプロセスを見守り、コントロールするためのものが必要であり、それがハイヤー・セルフである、ということになります。ここでも、「霊主肉従」の考え方ははっきりしているように思います。アクシオトーナル・ラインは肉の衣を修復し、再生させますが、それはあくまでも魂の進化が前提であり、全ての生命において進化の理法があるということだと思います。


Word
「見せかけ現実(Apparent Realities)」――我々の見ている物理的世界というものは、物質のホログラフィー的性質によって作られた幻影である、という真理だと思いますが、説明が長くなりますので割愛します。関連する書籍も多数出版されておりますのでそちらを参照ください。

「青写真(Blueprint)」――エーテル性青写真(Etheric Blueprint)のことだと思います。これについては後述しました。最後に全体の文脈で見た方が解りやすいと思います。